トコジラミが布団に!?正しい対処法で安眠を取り戻す

ある日突然、見慣れない虫に刺されてかゆみに悩まされたり、布団に黒い小さなシミを見つけたり。もしかするとそれはトコジラミの仕業かもしれません。海外だけでなく日本でも被害が増えているトコジラミは、一度家の中に侵入すると繁殖しやすく、その駆除には専門的な知識が必要な場合もあります。
本項では布団に潜むトコジラミの生態や被害のサイン、そして自分でできる正しい対処法まで、詳しく解説します。トコジラミの不安をなくし、安心して眠れる毎日を取り戻しましょう。

目次

布団に潜むトコジラミ、その正体とは?

近年よく耳にするようになったトコジラミですが、生態がよくわからない方もいるでしょう。トコジラミの特徴と生態や被害のサイン、侵入経路について解説していきます。

トコジラミってどんな虫?特徴と生態

トコジラミは、カメムシの仲間で成虫になると体長が4〜5mmほどの赤褐色で平たい体をしています。主に夜間に活動し、ヒトや動物の血を吸って生きています。昼間は布団の隙間やベッドのフレーム、家具の裏など、暗くて狭い場所に隠れているのが特徴です。

繁殖力が非常に高く、メスの成虫は1日に5〜6個の卵を産み、一生のうちに200〜500個もの卵を産むと言われています。卵はわずか1〜2週間で孵化するため、あっという間に数が増えてしまいます。

こんな症状は要注意!トコジラミ被害のサイン

トコジラミに刺されると、蚊に刺された時のような強いかゆみを伴う赤い発疹ができます。かゆみは刺された直後よりも、2~3日後にかけてひどくなることが多いですが、何度も刺されると数時間で痒みの症状が出るようになります。
また、トコジラミは同じ場所を複数回刺す習性があるため、刺され跡が一列に並んだり、数カ所に集中して現れるのが特徴です。個人差はありますが、強いアレルギー反応を起こすと、発熱や蕁麻疹などの全身症状が出ることもあります。

いったいどこから?トコジラミの侵入経路

トコジラミは海外からの旅行者が増えたことや、中古品の流通、ホテルの宿泊など、さまざまな経路で私たちの生活圏に入り込みます。
主な侵入経路は以下の3点です。

  • 旅行先からの持ち帰り
    トコジラミが潜んでいる可能性のあるホテルや宿泊施設から、荷物や衣類に付着して持ち帰ってしまうケースが最も多いです。
  • 人や荷物の移動
    公共交通機関や映画館、図書館など、不特定多数の人が集まる場所から、人や荷物に付着して侵入することがあります。
  • 中古家具やリサイクル品の持ち込み
    トコジラミが潜んでいる可能性のある中古品を家に入れることで、繁殖が始まってしまうことがあります。

布団にトコジラミが?見つけ方とチェックポイント

「もしかしたら、布団にトコジラミがいるかも?」そう思ったら不安で夜も眠れなくなってしまいますよね。布団に潜むトコジラミを見つけるためのポイントや、チェックすべき場所を詳しく解説します。

刺され跡で判断!トコジラミに刺されたときの特徴

トコジラミに刺された時の特徴は以下の3点です。

  • 強いかゆみを伴う赤い発疹
    トコジラミに刺されると、唾液に対するアレルギー反応によって赤く腫れ、強い痒みを伴います。刺されたときの痛みが少ないため、発見が遅れることもあります。
  • 刺され跡が一列に並んでいる、または複数箇所に集中している
    刺され跡が複数箇所にあるのは、トコジラミが1度に何度も刺し口を変えながら吸血するためです。
  • 夜寝ている間に刺されることが多い
    トコジラミの活動時間は夜間のため、日中はベッドや家具の隙間に身をひそめています。夜になると潜伏場所からでてきて、肌が露出している部分(手足・首など)を刺します。

もしこのような症状が見られたら、まずは布団や寝具にトコジラミがいないか確認してみましょう。

布団のココを見ればわかる!トコジラミの痕跡チェック

トコジラミは布団そのものだけでなく、ベッド周りのあらゆるところに潜んでいます。以下4点の項目を参考に、見落としやすい場所も入念に確認しましょう。

布団のココを見ればわかる!トコジラミの痕跡チェック

  • 血糞(けっぷん)
    トコジラミが吸った血液を排泄した黒い小さな点(シミ)です。布団のシーツやカバー、枕、マットレスの縫い目によく見られます。
  • 卵と抜け殻
    白くて細長い卵や、脱皮後の透明な抜け殻も、生息の証拠になります。
  • 生きた成虫
    成虫は光を嫌うため、マットレスとベッドフレームの隙間や、ヘッドボードの裏などを探してみましょう。
  • 独特のニオイ
    トコジラミが大量に生息していると、甘酸っぱいような独特のニオイがすることがあります。

布団にいた…!!トコジラミを対処する際の注意点

駆除作業中は、トコジラミに刺されないよう、長袖・長ズボンを着用して肌の露出を避けてください。また、トコジラミを他の部屋に広げないために、駆除する場所から布団や衣類をむやみに持ち出さないよう注意しましょう。市販の殺虫剤の使用は、トコジラミが薬剤に耐性を持つ可能性があり、かえって駆除が難しくなることがあるため、慎重に行ってください。駆除については次の項目で詳しく解説します。

緊急!布団のトコジラミを自力で駆除する方法

カメムシを見つけたときの対処法

トコジラミは繁殖力が強く、気づいたときには布団やベッド周りに広がり、毎晩のように刺されてしまうことも珍しくありません。緊急対策として、専門業者に頼らず自力で布団のトコジラミを駆除するための具体的な方法を解説します。

トコジラミに効果的!熱を利用した駆除法

トコジラミは熱に弱く、50℃以上の熱で数分間加熱すると死滅すると言われています。布団のトコジラミを自力で駆除する際は、この熱を利用する方法が効果的です。

  • スチームクリーナー:布団やマットレス、ベッドフレームの隙間などにスチームを当てて熱を加えましょう。蒸気の力で手の届きにくい場所まで熱が行き渡ります。
  • 衣類乾燥機:トコジラミが付着している可能性のあるシーツやカバー、枕カバーなどは、乾燥機で50℃以上の熱を加えて乾燥させましょう。
  • 布団乾燥機:布団乾燥機も熱を利用して駆除するのに役立ちます。布団全体にしっかりと熱が行き渡るように、時間をかけて丁寧に行いましょう。

物理的に捕獲する!粘着テープや掃除機を使った対処法

見つけたトコジラミや卵を、物理的に取り除く方法も有効です。

粘着テープや掃除機を使った対処法

  • 粘着テープ:トコジラミや卵、血糞などの痕跡を見つけたら、ガムテープや粘着ローラーで丁寧に吸着し、取り除きましょう。
  • 掃除機:マットレスの縫い目やベッドフレームの隙間など、掃除機で丁寧に吸い取ります。吸い取ったトコジラミが逃げ出さないように、吸い取った直後に掃除機の紙パックを二重にしたビニール袋に入れて密閉し、すぐに捨ててください。

殺虫剤を使う前に知っておくべきことと注意点

市販の殺虫剤を使用する場合は、トコジラミ専用のものを選びましょう。一般的なゴキブリ用の殺虫剤では効果がないだけでなく、薬剤への耐性を高めてしまう可能性があります。

また、殺虫剤は卵には効果がないことが多いので、時間を置いて複数回散布するなど、トコジラミのライフサイクルに合わせて使うことが重要です。使用する際は、必ず商品の説明書をよく読み、換気を十分に行いましょう。

これで安心!トコジラミを寄せ付けない布団ケア術

トコジラミは一度発生すると厄介ですが、日頃のお手入れで予防効果を高めることができます。トコジラミを寄せ付けないための布団ケア術をご紹介します。

定期的な掃除が肝心!布団のトコジラミ対策

トコジラミを予防するためには、日頃の掃除が最も大切です。

  • 定期的に掃除機をかける
    布団だけでなく、ベッドの下や周り、家具の裏などもこまめに掃除機をかけましょう。
  • 布団の天日干しと乾燥
    天日干しや布団乾燥機を使い、布団の湿気をなくして清潔な状態を保ちましょう。
  • 整理整頓
    トコジラミが隠れられる場所をなくすため、ベッド周りを整理整頓し、清潔な状態を保つことが大切です。

カバーやシーツ選びのポイントと洗濯方法

トコジラミ対策には、高密度で目の細かい布団カバーやシーツを選ぶのもおすすめです。トコジラミが入り込む隙間を減らすことができます。

また、シーツやカバーは週に1回は洗濯し、できれば高温乾燥機にかけることで、もしトコジラミが付着していたとしても死滅させることができます。

旅行先からの持ち込みを防ぐには?予防のアイデア

旅行先でトコジラミを家に持ち帰らないために、以下のポイントに注意しましょう。

  • 宿泊施設のチェック
    ベッドやマットレスの隅、枕元などに血糞がないかチェックしましょう。
  • 荷物の管理
    荷物は床に直置きせず、風呂場やスーツケースラックなどの場所に置きましょう。
  • 帰宅後の対処
    帰宅後すぐにすべての衣類を高温乾燥機にかけるか、熱湯につけるなどして熱処理を行いましょう。

まとめ:トコジラミの不安をなくして快適な睡眠を!

トコジラミは、一度家の中に侵入すると駆除が難しいやっかいな害虫です。しかし、その特徴や生態を正 しく理解し、定期的な掃除や旅行先での予防策をしっかりと行うことで、被害を最小限に抑えることができます。もし自力での駆除が難しいと感じた場合は、無理をせず、専門の駆除業者に相談することも検討しましょう。
正しい対処法を実践して、トコジラミの不安から解放され、快適な睡眠を取り戻してください。

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ジー・ムーブ「くらしをアゲる応援部」編集部

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