カメムシの天敵は?生態から対策まで徹底解説!

寒い季節を乗り越え、暖かくなってきたころに現れるカメムシ。洗濯物に付着したり家の中に侵入してきたりと、不快な思いをされている方も多いのではないでしょうか。
カメムシの悪臭は一度体験すると忘れられないほど強烈です。しかし、彼らにも恐るべき天敵がいることをご存じでしょうか?
本項ではカメムシの生態から天敵、そして効果的な対策まで徹底的に解説します。
カメムシの天敵を知る前に生態を知ろう

不快な臭いと独特の姿で嫌われがちなカメムシ。
しかし、その生態を知ることで、効果的な対策や、もしかしたら意外な一面が見えてくるかもしれません。
まずはカメムシがどのような生き物なのかを掘り下げていきましょう。
種類と特徴
カメムシは独特の臭いを放つ昆虫です。世界中に約4万種、日本には1300種以上が生息していて、種類によって見た目や生態が大きく異なり、農業害虫として知られる種もいれば益虫として扱われるカメムシもいます。
代表的なカメムシの種類と特徴
種類 | 特徴 |
アオクサカメムシ | ・体が緑色 ・野菜や果樹などの汁を吸う ・農業害虫として知られている |
クサギカメムシ | ・体が茶色 ・様々な植物の汁を吸う |
ツヤアオカメムシ | ・体が緑色 ・アオクサカメムシよりも光沢がある ・果樹の汁を吸う |
マルカメムシ | ・体が丸い ・マメ科植物の汁を吸う ・ダイズなどの害虫として知られている |
ヨコヅナサシガメ | ・肉食 ・昆虫を捕食する ・益虫として扱われる |
以上のようにそれぞれ特徴がありますが、カメムシは種類を問わず植物の汁を吸ったり他の昆虫を捕食したりするための針状の口を持っていたり、刺激を受けると危険から身を守るために独特の臭いを放つ液体を出します。
発生時期と場所
カメムシは種類や地域によって発生時期や場所が異なりますが、一般的な傾向としては以下のとおりです。
発生時期 | 行動 |
春~夏 | ・活動が活発になり繁殖を行う ・植物の汁を吸ったり他の昆虫を捕食したりして成長する |
秋 | ・越冬のために暖かい場所を求めて移動する ・人家に侵入したり洗濯物に付着したりすることが多くなる |
冬 | 落ち葉の下や樹皮の中などで越冬する |
カメムシが発生しやすい場所の例は以下です。
- 日当たりの良い場所
- 暖かい場所
- 白い壁や洗濯物
- 樹木や雑草が多い場所
- 家屋の隙間
カメムシの発生時期や場所は、気候や環境によって変動することがあるので、地域ごとの情報や最新の情報を参考にすることをおすすめします。
人体への影響
カメムシはその独特な臭いと、種類によっては人体に影響を与える可能性があることで知られています。カメムシが人体に及ぼす影響は主に以下の2点です。
カメムシが人体に及ぼす影響
- カメムシの臭いによる影響
カメムシが身を守るために分泌する液体には、アルデヒド類などの成分が含まれており、人によっては吐き気や頭痛を引き起こすことがあります。また洗濯物に付着した場合、臭いがなかなか取れません。
- カメムシの種類による影響
カメムシは人を刺すことがあり、人が刺されると痛みやかゆみ、腫れなどの症状が出たり、まれにアレルギー反応を引き起こすこともあります。カメムシを見つけた場合は、素手で触らないようにし、洗濯物にカメムシが付着した場合はよく洗い流してから乾燥させましょう。
カメムシの天敵を紹介

カメムシは独特の臭いを放つことから、多くの人に嫌われる害虫です。しかし、自然界にはカメムシを捕食したり寄生したりする天敵が存在しており、カメムシの個体数を抑制する上で重要な役割を果たしています。カメムシの天敵は主に以下の生物です。
捕食性の生き物
- クモ
巣を張って待ち伏せしたり、徘徊しながら獲物を探したりしながらカメムシを捕食します。 - カマキリ
カマキリは肉食性の昆虫です。鎌状の前脚でカメムシを捕らえ、鋭い口で噛み砕いて食べます。 - 鳥類
ソウシチョウやモズ等、一部の鳥類もカメムシを捕食することがあります。
- 肉食性のカメムシ
サシガメなどの肉食性のカメムシは鋭い口針を獲物に突き刺して他のカメムシや昆虫を捕食します。
寄生性の生き物
- 寄生蜂
寄生蜂はカメムシの卵や幼虫に卵を産み付け、孵化した幼虫がカメムシを内部から捕食します。 - 寄生バエ
寄生バエもカメムシに寄生し、幼虫はカメムシの体内で成長して最終的にカメムシを死に至らしめます。
その他
- 食虫植物
モウセンゴケやハエトリグサなどの食虫植物は、カメムシを捕らえることがあります。 - 線虫
線虫の中には、カメムシに寄生し病気を引き起こすものがいます。
カメムシ対策|天敵を活用した駆除と予防

大量発生すると厄介なカメムシ。室内に侵入してくることもあり、頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
カメムシの侵入を防ぐ対策から天敵を活用した駆除方法、そして安全かつ効果的な駆除方法をご紹介します。
カメムシの侵入を防ぐための対策
カメムシの侵入を防ぐための対策は以下の3点です。
- 物理的障壁の設置
窓や換気口に目の細かいネットやフィルターを取り付けたり、隙間テープで建物の隙間を塞いだりする方法が効果的です。 - 洗濯物の管理
カメムシは白い洗濯物に引き寄せられる傾向があるため、洗濯物を取り込む際はカメムシが付着していないか注意深く確認し、可能であれば部屋干しや乾燥機の利用を検討しましょう。
洗濯物にカメムシの卵が付着していた場合の対策は以下の記事で解説しています。
- 照明の工夫
カメムシは光に誘引される性質があるため、以下の3点に注意することで侵入を防ぐ効果が期待できます。
- 照明をLEDなどの紫外線を出さないものに変える
- 夜間の照明を最小限にする
- 暖色系の光を使用する
天敵を利用した対策
天敵はカメムシの個体数を自然に抑制する上では役立ちますが、カメムシの大量発生を完全に防ぐための利用には不向きです。しかし、カメムシが天敵の姿を認識して寄り付かなくなる可能性があります。
虫よけグッズとして、天敵である生物の模型(クモやオニヤンマ等)を吊るしておく対策方法もあるので試してみてください。
安全で効果的なカメムシ駆除方法
安全で効果的なカメムシ駆除方法は以下の3点です。
- 粘着シートの設置
カメムシがよく出没する場所に粘着シートを設置し、捕獲しましょう。特に窓際や壁際に設置すると効果的です。
- 殺虫剤の使用
市販のカメムシ専用の殺虫剤を使用する場合は、使用方法をよく読み安全に配慮して使用してください。殺虫剤を使用する際は、周辺の植物やペットへの影響も考慮しましょう。
- 熱湯や冷却スプレー
カメムシに直接かけることで駆除できます。熱湯を使用する場合は火傷に注意してください。
カメムシを発生させない環境づくり
カメムシを発生させない環境づくりとして大切なのは以下の2点です。
- 庭の管理
カメムシは雑草が生い茂った場所を好むため、庭の雑草を定期的に刈り取り、清潔に保つことが重要です。特にカメムシが好むイネ科の雑草はこまめに刈り取りましょう。
- 落ち葉の処理
落ち葉の下はカメムシの越冬場所となるため、落ち葉はこまめに清掃して処分しましょう。
まとめ:カメムシの生態を理解し効果的な対策を

本項ではカメムシの天敵と生態から対策までを解説しました。暖かくなると現れるカメムシはその強烈な臭いで私たちを悩ませます。
しかし、カメムシにも自然界には多くの天敵が存在し、個体数の増加を抑えるうえで役立っています。
天敵の存在を意識し物理的な侵入対策や環境づくりと組み合わせることで、より効果的にカメムシのいない清潔な住環境を実現しましょう。

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ジー・ムーブ「くらしをアゲる応援部」編集部
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